保坂和志「キース・リチャーズはすごい」
キース・リチャーズは、やっぱりストーンズのアルバムで1曲だけ申し訳なさそうに歌う「You Got The Silver」や、「Salt Of The Earth」の出だし、
あとトロント裁判の時に吹き込んだ「Worried Life Blues」と「Apartment No.9」とかが好きで、
「Main Offender」やら「Expensive Winos」やら、ソロアルバムを発表し始めてからの、どうにもカッコよすぎる雰囲気にどうしても馴染むことが
できず、
それと呼応するように「Steel Wheels」あたりからのストーンズにも入れ込めなくなって、20枚近く持ってたアナログを全部売っちゃったりもして
(主要なアルバムはCDで買い直しましたが)、
だからこの短編の中で保坂和志(と湯浅学)が新しいソロアルバム「Crosseyed Heart」を大絶賛していても、きっと買わないだろうな、と思います、
少なくとも当分は。
それにしても保坂和志が
『「スティッキー・フィンガーズ」のブラウン・シュガー〜スウェイ〜ワイルド・ホーシズは完璧な三曲だ』
と思っていたり、
『「ベガーズ・バンケット」「レット・イット・ブリード」「スティッキー・フィンガーズ」の三枚を高校のあいだ聴きつづけた』
なんて知らなかった。
同じじゃん、嬉しい、みたいな!
若い頃からデレク・ベイリーとかフリージャズばっかりの人かと思ってました…
なんだかキースのことを否定的に書いてしまったけど、キースの最近の仕事では(といっても調べてみたら1997年発表でした…)「Wingless Angel」
のプロデュースワークは素晴らしかった(あとベースプレイも)!!
なんだかとりとめもない文章になってしまったけど、この短編も素晴らしかったです!!
「気流の鳴る音」真木悠介
20代の頃につるんでたコワオモテの先輩たちはみんな大酒飲みで、酔っ払うと説教が始まって、P-Funkとザッパとデッドに精通していて、そして、
自宅の本棚には大抵カスタネダの本が揃ってた。
あまりのステレオタイプなそのパターンが嫌だったのと、ペヨーテのことばっかりがクローズアップされるのに辟易して、その後、細野さんが推して
たのにもなぜか不思議と影響されず、ここまで来たけど、
この本は、そんな「ドンファンの教え」に対する誤解と拒絶反応を優しく(?)丁寧に(⁉)取り除いてくれますよ。
きっと今年中にあと何回か読み返すだろうな。
カスタネダ=ドンファン=(ペヨーテ!)(という図式)が苦手だというあなたにオススメします!